ライオンタイプは、「どうすれば達成できるか」「何をすべきか」を瞬時に判断し、行動へ移すスピードが群を抜いています。理想を現実に変える力を持ち、目的のためにエネルギーを一点集中させるタイプ。感情に流されるよりも、現実を動かすことに価値を感じる実践派です。

しかし、交感神経が活発でエネルギーが常に高いため、疲れを感じにくいのがライオンの特徴。気づかないうちに無理を重ね、限界を超えても走り続けてしまうことがあります。その結果、身体や心が悲鳴を上げるまでブレーキを踏めないことも。“厳しい”のではなく、“頑張り続けることが自然”なのです。

​

 根底の価値観

ライオンタイプの根底には、「結果で信頼を得たい」「自分の力で道を切り開きたい」という想いがあります。口先ではなく、行動と結果で証明したい。そのため、怠慢や中途半端を嫌い、常に自分にも他人にも誠実であろうとします。

しかし、真面目さと責任感の強さゆえに、感情や疲労を後回しにする傾向があります。「今は弱音を吐いている場合じゃない」「やるしかない」と自分を奮い立たせ、結果として孤独の中で走り続けてしまうことも。

本来の価値観は、「一緒に成長できる関係性」にこそ力を注ぐこと。目的のために人を動かすのではなく、信頼の中で共に進むとき、ライオンの行動は“指示”ではなく“鼓舞”へと変わります。

 理想の自分像

「誠実に努力し、信念をもって結果を出す人でありたい」

ライオンタイプの理想は、“強さと柔らかさを併せ持つ実践者”。

成果を出すことに誇りを持ちつつ、同時に自分の限界や人の支えを認められる存在です。

成熟したライオンは気づきます。「強さ」とは、完璧にやり遂げることではなく、信頼して任せる勇気を持つこと。自分ひとりで抱え込むよりも、チームとして支え合いながら目標を進めることで、そのリーダーシップは「支配」から「共創」へと進化します。

​

 行動・判断の軸

行動基準は、「目的に対して正しい選択か」「最も効果的な方法は何か」。

ライオンは常に結果を見据え、感情よりも合理性と効率を優先します。その判断の速さと実行力がチームを牽引しますが、同時に“止まらない”という特性も持っています。

目的のためなら睡眠を削り、体調を犠牲にしてでも進もうとする。それがライオンの“無意識の強さ”であり、“最大の課題”でもあります。感情を無視して走り続けると、やがて思考も身体も疲弊し、「なぜこんなに頑張っているのにうまくいかない」と迷いが生まれることも。

成熟したライオンは、そこでようやく学びます。「ペースを整えることも、戦略の一部」であると。

結果を急ぐのではなく、長期的な成果を見据えて休む勇気を持つとき、その行動は真の“持続可能なリーダーシップ”へと変わります。

本来のライオンの美しさとは――静かな集中と、燃え尽きない誠実さ。

その背中が、誰よりも多くの人に「信頼」と「勇気」を与えます。